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共同研究報告書

No.125

要旨:

共同研究報告書は、国際日本文化研究センターが主催した共同研究会で発表・討議された内容を収録した報告書で、商業出版されます。執筆者は、研究発表者、代表者等です。

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No.125

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日系文化を編み直す――歴史・文芸・接触――

細川 周平 編    ミネルヴァ書房, 2017.3.31.   <ISBN: 978-4-623-07883-7>

まえがき
細川 周平
第Ⅰ部 記す
第1章 藤田晃の未完小説『ツールレーキ戦時隔離所』から読み解く記憶
滝田 祥子
 1 ツーリレイク隔離収容所と藤田晃
 2 日記の分析
 3 草稿の分析
 4 書かれなかったことの分析――歴史的事実と別作「帰還の季節」との比較
 5 苦悩する記憶と書くという行為
第2章 山城正雄の文学活動の軌跡――帰米二世の意義を問いつづけて
水野 真理子
 1 帰米二世文学の到達点――山城正雄の文学活動
 2 山城正雄の人生と「帰米二世とは」の問い
   3 山城の帰米二世としての位置、帰米二世文学の今後
第3章 アルゼンチン開拓者の天命と洗礼――増山朗『グワラニーの森の物語』に迷い込む
細川 周平
 1 森に始まる歴史
 2 イエズス会が結ぶ薩摩とミシオネス
 3 薩摩隼人とケルト人
 4 殖民運動家、田中誠之助
 5 大陸の聖なる心臓
 6 選ばれた家族
 7 移民・植民・殖民
第4章 戦前ブラジル日本移民の記憶と歴史――半田知雄の少年期をめぐる記述から
ソアレス・モッタ・フェリッペ・アウグスト
 1 当事者としての移民史
 2 トポスとしての少年期
第5章 〈歴史〉を紡ぐということ――チリ移民・常川久太郎の書かれなかった「移民史」
赤木 妙子
 1 チリ日本人移民史概説
 2 「チリ移民史」を紡ぐ試み
 3 常川久太郎死去後の状況
 4 常川久太郎の歴史観
第Ⅱ部 伝える
第6章 日本人移民女性と日本語メディア――日本の婦人雑誌と日系移民新聞
一政[野村] 史織
 1 移民メディアと女性をめぐる言説
 2 投稿欄と女性
 3 移民女性の中の読者と投稿者
 4 日本語メディアと女性たちの「共同体」
第7章 日系コミュニティのタウン誌としての仏教雑誌――草創期の『米国仏教』からみる仏教会の活動と役割
守屋 友江
 1 日系仏教教団の海外布教
 2 『米国仏教』の概要
 3 仏教会における〈複数形の仏教〉
 4 「仏教会会報」にみられる活動
 5 在米日本人移民にとっての日露戦争
 6 一九一〇年代以降の動き
第8章 比嘉トーマス太郎の「巡講」――戦時下米大陸における講演旅行
森本 豊富
 1 比嘉太郎と米大陸巡講
 2 比嘉太郎の生い立ち
 3 全米「巡講」
 4 巡講旅程
 5 全米「巡講」の意義
第9章 サンパウロのサムライ――戦前ブラジルの日本語連載小説
エドワード・マック [細川周平訳]
 1 新聞小説の生態系
 2 『伯剌西爾時報』上の時代小説
 3 歴史小説――一九一七〜三三年
 4 実験と移行――一九三二〜三四年
 5 新体制――一九三四〜四一年
 6 グローバルな文学的生態系
第10章 デカセギ文学の旗手でもなく、在日ブラジル人作家でもなく――日系ブラジル人のマルチクリエーター、シルヴィオ・サム
アンジェロ・イシ
 1 短命に終わったデカセギ文学
 2 デカセギ小説を生んだシルヴィオ・サム
 3 風刺画からゴールのイラスト本まで――横断的な創作活動
 4 孤独なジャンル開拓者
第Ⅲ部 詠む
第11章 アメリカを故郷にして柵に住み――川柳が詠む日系アメリカ人強制収容所
粂井輝子
 1 監督下の敵国語文学活動
 2 収容所内の川柳活動概観――『ユタ日報』と収容所新聞
 3 ジェローム収容所――鉄柵の中の生活、共同体の再生
 4 問われる忠誠
 5 ヒラリバー収容所――再移送、再定住
 6 一世の声を伝承する意味
第12章 窓としての短歌――ブラジルから日本へ短歌を送ることについて
松岡秀明
 1 里帰りした短歌
 2 ブラジルの風物を詠んで
 3 ブラジル日系人の心情を詠んで
 4 消えゆく詩形に寄り添って
 5 ブラジルから日本へ短歌を送るということ
第13章 「間」を生きた「日系」歌人――上江洲芳子の沖縄、ハワイ、カリフォルニア
高木[北山] 眞理子
 1 歌集から歌人の人生を探る
 2 上江洲医師の妻として渡布
 3 那覇、そして東京
 4 子どもたちの成人とアメリカへの移住
 5 日米両国を生きた芳子の人生
 6 日本人の心をもってアメリカに生きる
第14章 『あるぜんちん日本文藝』を中心に――崎原風子論として
守屋 貴嗣
 1 アルゼンチンへの移住とその記録
 2 『あるぜんちん日本文藝』刊行時期
 3 総合文芸同人誌としての存在
 4 同人会員はアルゼンチン各地に
 5 「コロニア」とのつながり
 6 終刊への足音
 7 崎原風子について
 8 「辺境」での集大成
第Ⅳ部 競う
第15章 ブラジル日系社会における少年スポーツの役割――戦前期の少年野球を中心に
根川 幸男
 1 海を越えるスポーツ
 2 ブラジルへの野球の伝播および日系社会における受容と発展
 3 徳育の手段としてのスポーツと銃後運動
 4 ブラジル日系少年野球の歴史的意味
 5 徳育としての野球に対する二世の反応の一例
 6 移民・エスニック集団とスポーツ
第16章 奉祝から記念へ――ペルー日系社会における「文化装置」としての運動会 Undokai
柳田 利夫
 1 天長節奉祝大運動会
 2 日系社会の構造と運動会
 3 「文化装置」としての運動会
 4 戦後の運動会
第17章 オリンピックと帝国のマイノリティ――田中英光「オリンポスの果実」の描く移民地・植民地
日比 嘉高
 1 オリンピックを描く小説
 2 田中英光と「オリンポスの果実」
 3 一九三二年のロサンゼルス・オリンピックと日本
 4 「オリンポスの果実」とアメリカ日系移民
 5 「オリンポスの果実」と帝国の光、帝国の影
 6 外地から帝国の影を読み直す
第Ⅴ部 交わる
第18章 ハワイ音楽と日系人――人種意識の変化と「ローカル音楽」の形成
早稲田 みな子
 1 「ローカル音楽」にかかわる日系人
 2 日系人は、どのようにハワイ音楽とかかわってきたのか
 3 ハワイ音楽と人種意識
 4 ローカルが共有する文化としてのハワイ音楽
第19章 オパラ・カウカウからロコモコまで――ハワイの食文化の変容と日本人移民町
吉田 裕美
 1 移民研究と食文化
 2 プランテーションからヒロへ
 3 西洋料理本と家庭の食
 4 移民町での食生活
 5 椰子島町――水産加工業の発展と日本人移民
 6 ベーカリーとマンジュウ
 7 戦争の記憶と食
 8 ローカル化とハワイの日本食の流れ
第20章 日系人とマンガに関する考察
小嶋 茂
 1 マンガの人気
 2 移民史に関するマンガ
 3 日系人に関するマンガ
 4 日系人によるマンガ
 5 日本語学習用のマンガ
 6 日本・日系社会を越えたマンガ
 7 日系人とマンガ、そのパワーと可能性
第Ⅵ部 渡る
第21章 「里帰り」三線――楽器の移動と積み重なる価値
栗山 新也
 1 三線の独特な地図
 2 三線を運ぶネットワークの形成
 3 「里帰り」三線の軌跡
 4 楽器の移動と積み重なる「履歴」のダイナミズム
第22章 ふたつの憑依宗教体系の〈接合〉の象徴的意味――沖縄系ブラジル人というハイブリッドな主体の呪術宗教的創造
森 幸一
 1 ブラジル最古のユタ
 2 MNの人生史概観――成巫過程との関連から
 3 ウンバンダの「黄色化」と沖縄系ブラジル人という主体の創造
 4 〈ウチナーンチュ〉という主体の創造
 5 ふたつの憑依宗教の〈接合〉とその意味
第23章 「ブラジル日系社会」の形態学――デカセギ代理店と邦字新聞社
佐々木 剛二
 1 「ブラジル日系社会」とふたつのベクトル
 2 デカセギ代理店
 3 新聞社
 4 ふたつの原理が交差する場
第24章 帰国デカセギ労働者のリマ日系人社会に対する影響
スエヨシ・アナ
 1 ペルーからのデカセギ労働者
 2 日秘文化協会
 3 ラ・ウニオン総合運動場
 4 日系人学校
 5 帰国者の日系社会への影響
あとがき
索 引
執筆者紹介
奥付

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